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さて落ち着きを取り戻した所で本題に戻ろうか。なぜ洸は2日間も怒っているのか、だ。
前を見ると至近距離に洸の整い過ぎた顔。
―…落ち着きません。
間近で顔を合わすのが恥ずかしくて下を向く。
「あ…あの、洸…?」
「ん?」
「その…なんで怒ったの?」
恐る恐る視線だけを上げると、洸の眉間にしわが寄った。
「…お前さ、可愛い顔して許してもらおうなんて考えてね―だろうな?」
「は?可愛い顔ってなに…?」
急に何言ってんだ?
「…無自覚かよ。タチ悪いな…」
チッと舌打ちする洸。
話の意味は分かんないけど、悪口だって事は理解した。
「取り合えず―…」
「わっ、」
グイッと手で顎を持ち上げられる。
さっきより近くにある洸の顔。
少しでも動けば鼻が触れ合いそうな距離に、ボッと顔が火照った。
「~っ///////」
「あれ、なに赤くなってんの?」
ニヤっと意地悪な笑みを浮かべる洸に、殺意が芽生えたのは言うまでも無い。
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