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「ま、片岡君は唯人みたいに隙を見せないし、親衛隊もそれほど活発じゃないから身の心配は無いと思うけど。」
「おい、今さらっと失礼な事言っただろ。」
俺のどこが隙だらけなんだよ!
「いや、事実だろ。現に今もこんなに無防備じゃねーか。」
先輩がフッと笑う。
「は?何言って…っ、!?」
「ほら、な?」
「!!」
先輩が笑ったかと思ったら、急に顎を掴まれて至近距離に先輩の顔。
先輩の茶色い目に俺が写ってる。
「ちょっと、近い…」
微かに鼻が触れ合う。
「ほら、俺なんかに簡単に掴まった。本当に警戒心が薄いね。」
「ちょ、しゃべんないでっ。」
吐息がかかってくすぐったい…
「今までよく無事だったな。食べられちゃうのも時間の問題かな?」
「―っ、離せって…」
「自力で逃げてみなよ。」
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