三大勢力とパパラッチ

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「…もうコイツ撮るのやめようかな。」 「やめるんじゃなくて、気持ちを込めてみたら?」 気持ちを、込める…? 写真から顔を上げて友人を見る。 「ただシャッターを切るんじゃなくて、まずは被写体に目を向けて知ることから始めなよ。それまでコレは没収。」 「あぁっ、俺のカメラ!!」 奪われた俺のカメラを取り戻そうと手を伸ばすが届かない。 「被写体を観察するのは基本でしょ?」 「うぐっ…」 「それができるまで没収だよ。いいね?」 「…同い年のクセに。」 「部長命令です。」ニコ そうして俺はカメラを取り戻すべく、新入生の姫川唯人を観察する日々が始まった。
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