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■唯人side
キーン コーン…
今日も長かった授業が終わった。
まぁ当然俺は今日も爆睡してた訳で。
「連絡は以上。みんな気を付けて帰りなさい。」
竹ちゃんの話が終わり、迎えた放課後。
千紘が俺の所まで駆け寄ってきた。
「姫ちゃーん、部室行こ♪」
「うん。」
可愛らしい笑顔全開で俺の腕に飛び付く千紘に笑顔を返す。
颯に手を振って、2人で教室を出ようとすると竹ちゃんに呼び止められた。
「あ!ちょっと待て、姫川。」
「ん?」
なんだろ、と思って振り向くと、そこには笑顔の竹ちゃんが。
「姫川は今から、資料室までの荷物運びを手伝ってくれ。」
「「は!?」」
俺と千紘の声がハモった。
「部室行きたい!」
「姫ちゃんと一緒がいい!」
「…お前たちは子どもか。」
真剣に抗議する俺達に呆れた溜息をつく竹ちゃん。
「じゃあ僕も一緒に手伝う!ていうか、どうして姫ちゃんなのさ!?」
あ、本当だ。
どうして俺なんだよ。
「姫川が毎時間毎時間、授業中に居眠りしている罰だ!」
千紘が手伝うと罰にならないということで、俺は半ば拉致気味に連行された。
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