災難続き

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ソイツの携帯画面に写っていたのは、俺の例のムービー… まだ出回ってんのかよ。 「お前、男のくせに可愛い声で啼くんだな。思わず興奮しちまったじゃねーか。」 ククッと不気味に笑いながら、少しずつ距離を詰めてくる。 「やめろ、近寄るなっ!」 ゾクッと悪寒がして顔を背けた。 だが顎を掴まれて直ぐにまた向かい合う形になる。 「殴られるより良いだろ?俺もこっちの方が楽しめそうだ―…」 「よせっ、来るなぁっ!!」 ニヤっとした気味の悪い笑みを浮かべた顔がどんどん近付いて来る。 自然と目には涙が浮かび、ギュッと固く口を結ぶ。 (もうダメだ―…!!) 唇が当たると思った瞬間… 「ね、何してんの?」 ピタリと男の動きが止まった。 え…? この声って… 恐る恐る目を開けると、目の前にいた先輩たちが顔を強張らせて震えている。 「お、お前はっ―…」 「何してんの、って聞いてんだけど。」 「ぐぁあっ!!」
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