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え、何が起こった!?
慌てたのもつかの間、俺はそっと床の上に座る形で降ろされた。
湊が俺を持ち上げて(しかもお姫様抱っこで)床に座らせたのだと気付くのに、少し時間がかかった。
「えと…湊?」
ビックリして涙も止まったっつの…
だってね?
俺、今ね、湊に後ろからがっちりホールドされてるんだよね!
傍から見ると脚を広げた湊の間に俺がスッポリ収まってる感じ。
「なに、このフィット感…」
「唯人、小さすぎ。」
プッチーンッ!
確かに綺麗に収まってますけどね!?
「俺はいたって平均だ!」
「じゃなくて。」
若干キレてる俺の声を、静かな、でも深みのある湊の声が遮った。
「身長とかじゃなくて、華奢だって言ってんの。さっき持ち上げた時も、軽かったし。」
んー…
それもチビって言われるのと同じくらいショックなんだが?
そもそも何で後ろから抱きかかえられて―…
「ねぇ、唯人。」
ピクッと小さく肩が跳ねた。
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