災難続き

15/21
前へ
/411ページ
次へ
え、何が起こった!? 慌てたのもつかの間、俺はそっと床の上に座る形で降ろされた。 湊が俺を持ち上げて(しかもお姫様抱っこで)床に座らせたのだと気付くのに、少し時間がかかった。 「えと…湊?」 ビックリして涙も止まったっつの… だってね? 俺、今ね、湊に後ろからがっちりホールドされてるんだよね! 傍から見ると脚を広げた湊の間に俺がスッポリ収まってる感じ。 「なに、このフィット感…」 「唯人、小さすぎ。」 プッチーンッ! 確かに綺麗に収まってますけどね!? 「俺はいたって平均だ!」 「じゃなくて。」 若干キレてる俺の声を、静かな、でも深みのある湊の声が遮った。 「身長とかじゃなくて、華奢だって言ってんの。さっき持ち上げた時も、軽かったし。」 んー… それもチビって言われるのと同じくらいショックなんだが? そもそも何で後ろから抱きかかえられて―… 「ねぇ、唯人。」 ピクッと小さく肩が跳ねた。
/411ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2659人が本棚に入れています
本棚に追加