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■No side
さて…
現在、美術部の面々は校門に向かって歩いている。
洸の腕にはまだ気を失ったままの唯人。
「おい弘斗、コイツ気絶したままだけど…どーすんだよ?」
「大事は無いので心配ないですが、早く布団に寝かせてあげたいですね。」
「でも学校閉まる。」
そう。
思いのほか時間が経っていて、気付けば外は真っ暗だった。
そもそも洸達が資料室まで来たのは、下校するために唯人と湊を探していたからだ。
「それにしても、全員分の荷物を持って出て来てて良かったですね。」
「あぁ。唯人を部室に寝かそうと思ったら、部室閉められてたからな。」
そういう訳で現在に至る。
「「あ…あの―、」」
「うるさいですよ、新、千紘。2人は後できちんと叱ってあげますから、それまで黙ってなさい。」ニコッ
「「―っ!!ゴメンナサィッ…」」
弘斗のドス黒い笑みに半泣き状態で縮こまる新と千紘。
少し気の毒にも思えたが、唯人をこんなにした罰だと思って洸と湊はあえて放置した。
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