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「唯人君と守山君はどういう関係なんですかね。少々過保護すぎる気もしますし。」
普通、高校生の男子が寝ている間に、誰かを傍に付けておくなんてしないだろう。
「何か理由でも―…」
「飲み物持って来ました。」
「え…あ、ありがとうございます。」
「いいえ。」と笑顔を向けて机の上にコップを並べると、守山は空いている席に腰を下ろした。
「みなさん、唯人のこと大好きなんですねー。」
「「「!!!?」」」
コイツ、そんなのほほんとした笑顔でいきなり何を…
口に含んだお茶を盛大に吹き出す寸前だった3人を見て守山が笑った。
「噂って当てにならないんスね。喧嘩が強いのは本当だろうけど、みんな良い人ばかりだ。」
先輩達の事は何も知らないけど、唯人を本気で心配している事は容易に察する事が出来ました。
それに、こうして対峙しても存在感のようなものは感じるが、恐怖心はまるで芽生えません。
そんな風に言われるのは初めてで、何だか拍子抜けしてしまう。
思わず無言になっていると、「あ、別にナメてる訳じゃないですよ?」と要らぬ心配をさせたので、「大丈夫だ。」と言っておいた。
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