君との距離

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「おい、唯人!どうした!?」 「はっ…はぁ…離、せっ」 なにがどうなっている? それよりも今は、 「唯人、大丈夫だから!」 「やだっ…離せ!離してっ…」 混乱する思考を放棄して、俺の腕の中で暴れ続ける唯人を逃がさないように抱き締める。 そうしているうちに先輩たちや桃が側に駆け寄って来た。 「お兄ちゃんっ!」 「桃、唯人どうしたの。」 「分かんない。目を覚まして、この家にいるって分かった瞬間に…部屋、を飛び出してっ…」 最後は涙混じりになりながら、未だ逃れようとする唯人を見つめる桃。 桃の奴も何が何だか、って感じだな…
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