君との距離

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「唯人くん?」 「あ…」 何か父親みたいな事を考えてたら桃花に呼びかけられて意識をそちらに向ける。 そこには今にも泣きそうな桃花がいて―… 「あー、桃花?」 「うぅ~っ…唯人くん―!!」 「ごめんね。よしよし。」 どうしよう、また心配かけちゃった。 桃花は昔から俺にすごく懐いてくれてて(それはもう実の兄の剣吾なんか比べ物にならないくらい)、俺に何かあるとすぐ泣いちゃうんだ。 俺が中2の時に熱出してぶっ倒れた時なんて、彼氏とのデートを放り出して帰って来たからね。 その後、その事が彼氏さんに知られて、怒って俺の中学にまで乗り込んで来られた時にはどうしようかと思ったけど… なんか俺の顔を見た途端、さらに顔を真っ赤にして帰って行った。 うん、あれには拍子抜けしたなー。 まぁ殴られなくて良かったんだけど。 そしてその彼氏さんと俺は今現在メル友という…あれ、何の話してたんだっけ。
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