秘密

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「9年前から毎日ずっと一緒でさ。俺はそれが嬉しくて幸せで… 俺、勝手に思ってたんだ。 これからもずっと一緒だって。 信じて疑ってなかった。 唯人と離れるなんて想像もしてなかったから… でも、違った。 中学卒業と同時に、お前は俺と会わなくなって…連絡も来なくなった。」 俺を見降ろす揺れた瞳が、「どうして」って言ってる。 『何で』 『どうして』 『俺、何かしたかな』 『嫌いになった?』 言葉はなくても、その気持ちは痛いほど俺を突き刺した。
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