秘密

12/56
前へ
/411ページ
次へ
頭と身体が停止したのは一瞬で、 『好きだ』 「…~っ/////」 その意味を理解した途端、一気に顔へ熱が集まってくる。 顔も、体も、まるで熱に浮かされたように熱い。 「唯人?」 ドキドキ心臓が煩くて、剣吾の声がよく聞こえない。 「…唯人。」 「ぁっ、」 抱き合っていた体を離されて、二人の間に距離ができた。 それでも俺達は向かい合った体勢で20センチくらいの距離にいるから、十分近いはずなのに… ゼロから20センチになったとき―…『寂しい』、って思った。 体は熱いくらいに火照っているのに、剣吾の温もりが消えた途端、何故かとても『寒い』と感じた。
/411ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2659人が本棚に入れています
本棚に追加