オオカミと美術室

秘密

思わず大きな声で剣吾の言葉を遮っていた。

ふざけるな。
さっきから聞いてればバカみたいな事をっ…

「ゆ、いと？」

「しゃべるなバカ剣吾！」

「だっ、て…
俺の話聞いてただろ？

なのになんで…

俺の事抱きしめてるんだよ？俺は…「しゃべるなって言っただろ！」…」

思わず飛びついた剣吾を、力いっぱい抱きしめる。

俺は膝立ちした状態だから、剣吾の頭をすっぽりと胸に抱き込んだ。