秘密

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「何を言われても文句はない?受け入れる覚悟もした、だ? 嘘つくなバカ! お前、めっちゃ震えてんじゃねーか!!」 ビクッ 「!!!」 「だいたい、好きになってゴメンとか…裏切ってゴメンとか… 何で好きだって感情を持った事が裏切りになるんだよ。なる訳ないだろ!誰だって人を好きになるんだ! 自分の気持ち押し殺して…罪悪感なんか感じて…本当、バカじゃねーのか…っ」 『親友』だとか、二人とも男だとか色々あるにしても…それでも好きって気持ちに罪はない。 剣吾が自分を責める必要なんか、どこにもないのに。 俺の腕の中で、小刻みに震えている剣吾。胸の辺りが湿り気を帯びて冷たい。 剣吾の腕は俺を抱き締め返す事はなくて、大きな皺ができるほど強くシーツを握っている。 …俺は、こんなに弱々しい剣吾を見た事がない。肩を震わせて、涙を流す剣吾を初めて見た。 いつだって、泣いて抱き締められて、甘えて元気づけてもらうのは俺だった。
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