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反省は大事だけど、いつまでもウジウジ落ち込んでる訳にはいかない。
いくら自分に腹を立てたって、罰を与えたって、剣吾を傷つけた事実は変わらない。
だったら…
俺のすべき事は剣吾と正面から向き合って、腹割って、これから先を考えることだ。
そう頭では分かっているんだが、やはり沸々と湧き上がってくる自身に対する怒り。
あぁ、マジでなんなの俺。
剣吾泣かせるなんざ、何様だゴラ。
てな具合に怒りに震えていると、泣いていると勘違いをした剣吾が俺の頭を優しく撫でた。
「唯人…お前は悪くないんだから、そんなに自分を責めないで。」
「大丈夫、泣いてないよ。ただ、とてつもない殺人衝動に駆られただけだ、問題ない。」
誰か今すぐ俺に頑丈な縄と出刃包丁をくれ、大至急。
「大いに問題ありだよ。それにそれって自殺衝動の間違いでしょ?もっと大問題だよ。」
呆れたような溜め息を吐きながらも、どこか楽しそう?な声の剣吾。
馬鹿な会話(俺は至って真剣だったが)をして、張り詰めていた空気が少し和んだ。
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