期待と現実

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「ヤ―バーイー!姫ちゃんラブ!」 「ゴフッ、ま、マジ離して…」 なんで千紘には効かないんだ!? まさか千紘ってブサイク好き… あぁ、 川の向こうにお婆ちゃんが―… 「離れろ千紘。」 急に体が軽くなる。 驚いて目を開けると、黒髪の奴が千紘を引き剥がしてくれていた。 「ちょっと!邪魔しないでよ湊。」 「そいつ殺す気?」 あぁぁ、サンキュー黒髪! 今の俺にはお前が神に見えるよ… 「大丈夫か、少年?」 オレンジ頭の奴が俺を引き上げて立たせてくれた。 「死ぬかと思った…ありがとう。」 「おう。にしてもお前、軽すぎじゃね?」 「へ? って、うわぁ!」 オレンジ頭が俺の脇に手を入れて体を持ち上げた。 急に訪れた浮遊感に焦る。 つか、高いから!怖いから! 自分の身長考えてお兄さーんっ!!!
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