君の知らない過去

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試しに剣吾の持っていたゲームをやらせてもらったけど… 「ごめん剣吾、もういい。」 「ん?つまんなかった?」 「違う。ゲームはおもしろかった、けど」 みんなが夢中なのも頷ける程、おもしろい。 だけど――――… 「剣吾と話する方がいい。」 隣に座ってくっついて、一つの画面を覗き込む。 いつもより近い距離にいるはずなのに、互いの意識は小さな画面に集中してる。 なんだかそれが、妙に寂しく思えて。 こんなに近くにいるのに、離れてしまった気がしてならなかった。
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