期待と現実

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呆れた眼差しを俺に向ける金髪さん。 「…お前、多分『襲われる』の意味を勘違いしてるぞ。」 「え…どういうことです?」 この人の言う事、なんか難しい… 自分の理解能力の無さを嘆いていると、目の前の綺麗な顔がフッと笑った。 「別に。そろそろ降りろ。」 ゆっくり地面に降ろされる。 ふう、何だか久々の地面―… 「わっ、」 解放された嬉しさに浸っていると、今度は誰かに腕を引かれて抱き締められた。 俺の体はスッポリと腕の中に収まっている。 驚いて顔を上げて相手を見れば、なんと俺の腕を引いたのは先生だった。
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