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中学3年の12月25日。
その年のクリスマスは休日で、朝から街中がたくさんの人の笑顔で溢れている。
そんな街を、俺と剣吾は大きなスーパーの袋を両手に提げて歩いていた。
夜に開かれるパーティーの食材の買い出し。
綾香さんからのお達しで、これももう何年も前からの恒例行事。
「街、キラキラしてて綺麗だね」
「あの店からいい匂いするよ」
「パーティ楽しみだ」
「今日の夕飯は何かな?」
これまた毎年お馴染みの会話から、
「もうすぐ卒業だよ、寂しいね」
「進路はもう決まった?」
「受験勉強しなくちゃね」
なんて、受験生らしい会話もしながら。
愉快な音楽とキラキラとした光でいっぱいの道を並んで歩いた。
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