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「え、ちょっと唯人!?」
「待ってよ姫ちゃーん!」
2人が慌てて追いかけて来る。
「来んな!」
俺の一声で2人の動きが止まった。
「お、お前らみたいな美人に挟まれてたら…俺のブサイクな顔が引き立つじゃねーか…」
「「は?」」
ゴメンナサイ!!
奴当たりなのは分かってるけど。
惨めでしょうがねーんだもん!
「はぁ…」
颯が溜息をつく。
あーあ、呆れられちゃった…
自分の顔の悲惨さに奴当たり―…って、俺いい所なくね?
「唯人。その無自覚、いい加減どうにかなんないの?」
「そーだよぉ。僕がこんなに可愛いって言い続けてるのにー。」
「??」
恐る恐る2人の方を振り向く。
颯が呆れたような、でも優しい笑顔で俺に手招きした。
トコトコと颯の前まで歩いて行くと、颯に抱きしめられた。
「え、ちょっと颯!?」
「黙れ。…何で泣きそうな顔してんの。昨日俺が言った事忘れちゃった?」
颯が俺に言った事…?
昨日…颯と話したのは、体育館から教室に向かうまで―…
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