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「この部屋の隣に、今は使われていない『美術準備室』があるんです。」
「そこの…鍵?」
何で俺に…
「今は物置部屋みたいになっていますが…片付ければ使用できます。画材や資料も残っていますし。」
「え、…まさか!」
「はい。その部屋は唯人君に差し上げますので、部屋の中の物も好きに使って下さい。」
まっ、マジでか!!
「ありがとう、弘斗!スゲー嬉しい!」
あれ、でも学校の物を私物化していいのか?
「今先生に許可を頂いて来たので問題ありませんよ。」
ヤバイ、弘斗が神に見える。
さっき悪魔とか思ってゴメン!
あぁ、俺ってなんて単純なんだろう!
我ながら情けねぇ…
「発案者は洸です。お礼なら彼に言ってあげて下さい。」
「えっ、洸が!?」
バッと振り向いて洸を見ると、照れているのか顔を背けている。
「別にお前のためじゃない。この部屋を絵具臭くされたら堪らねぇからだ!」
理由なんてどうでもいい。
俺が絵を描くんだって…俺の事を考えてくれた事が嬉しい。
「ありがとう、洸!大好きっ!!」
ガバッと洸に抱きついた。
「簡単に好きとか言うな!そして抱きつくな!」
顔を真っ赤にして暴れる洸。
本気で嫌なら俺なんて片手で押さえつけられる。
そうしないって事は、本当は嫌じゃない、もしくは照れ隠しでしょ?
そう思うと無性に洸が可愛いっ!
洸の方が2つも年上なのに変な感じ♪
(↑※相手は金髪紅目で、校内1の不良です。)
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