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「…………次は私。」
「……今度は何だ。」
「…………あなたは、『クロエ=リヒター』という女を知っているか?」
「……知らないな。いくら高位の軍人であろうとも知らないものはある。」
「余計なことは話さなくていいからねー。」
「ぐほっ!!」
とりあえず腹パン一発。
「な、何をする貴様!!」
「オッサン。あんたは今いわば捕虜だ。あんたの生殺与奪は俺たちが握っている。」
「ぐっ……。」
さて………。
「最後は俺だ。」
「これで最後なのだな。」
「ああ。最後だ。
お前は、『黒の男』を知っているか?」
知ってたら生かしてやろうかな。
「な!?黒の男だと!?」
「そうだ。四年前に、公国の首都でたった一人で大量殺戮事件を起こした張本人だ。
そして、俺はあの事件のたった一人の生き残りだ。」
「嘘だ!!あの事件は一人も生き残りがいないはずだ!!」
「実際にこうしているんだよ。生き残りがな。」
俺はあいつを殺すためにここにいるんだからな。
「で、知ってるのか?知らないのか?」
「知っているわけないだろう!!そんなやつ会いたくもないわ!!末恐ろしい!!」
「そうか。」
まぁ、あまり期待してなかったしな。きっとほかの連中もそうだろう。
あ。けど闇帝の情報は聞けたか。
「さて。他に聞きたいことがある人いるか?」
周りを見渡しても、誰も反応しなかった。
んじゃいいかな?
「イヴ。みんなをここから出してくれ。『掃除』をする。」
「了解です。」
あ。でも『死神』さんには見せた方がいいかな?
「死神さんだけ残ってくれ。半ば強制とはいえ、あんたが選んだ道がどういう道か教えておく。」
「…………わかった。」
そう。あんたが選んだ道は、恐らくかなり残酷な道だからな。
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