一章

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「これじゃああまりに無慈悲だろう。」 「何を喋っているんだ。俺たちは『悪』だと言っただろうに。」 「…………そうだったな。」 「そう。そしてあんたも今日からその片棒を担ぐことになる。」 「それはわかっている。妹を助けるためには仕方がない。」  ずいぶん割り切ったな。  まぁこっちとしても楽だからいいけどな。 「さて……もう胸まで消えたな。気分はどうだ?オッサン。」  ちなみにこの魔術、声帯が消えてもなぜか話すことが可能だ。  理由はよくわかってない。 「嫌だ…死にたくない…。」 「それだけか?面白くないな。」 「頼む…助けてくれ…。」  何を喋っているんだこいつは。 「『一時停止』。」  とりあえず一時的に魔力の供給を止めた。  消滅した部分はどうあがいても元には戻らないが、消滅を止めることは可能だ。 「この、『悪行ノート(我々調べ)』には、あんたの悪行の数々がのっている。」  ちなみにこれを作ってからしか襲撃をしません。  逆にいうと、これを作られるレベルのことをしないと、俺たちは無害な集団ということだ。  ちなみに調べるのはそれぞれの国にスパイとして侵入しているメンバーだ。  作る理由は、『証拠を確実に突きつけるため』と、『最後に殺す理由を説明するため』だ。
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