1人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「えーっと……まずは『通常の1.5倍ほどの税金の搾取』。」
「そ、そんなことやっていない!!でたらめだ!!」
「やってたから書いてあるんだよ。それに多分死神さんも証人だぜ?」
「………たしかにやっていたな。」
しょうもない嘘をつくなよな。
「あとは『軍人の悪行の放置』に、『犯罪者をとりしまらない』。挙句の果てには『殺人未遂』か。」
最後のは妹ちゃんのも入ってるな。
「それだけのことをやって生きていられると思うなよクズが。」
「や、やめろ!!助けてくれ!!」
「嫌だね。死ぬがよい。」
クズにはクズの死に方ってもんがあるんだよ。
「最期に教えておいてやる。この魔術で消すのはお前の『肉体』だけじゃない。」
「………どういう意味だ……?」
「お前の『魂』をも消す。お前はもうこの世の輪廻には還ってこれないということだ。」
魂という物は、循環するものだ。
肉体が死に、入れ物を失った魂は、一度冥界に送られ、浄化されてからまた生を受ける。ちなみに浄化は冥界に住む神の仕事だ。
しかし、浄化という物は完璧ではなく、少し汚れが残ってしまうらしいのだ。
だから、この世に『悪人』という物が生まれる。
汚れた魂が入った肉体は、汚れた性格になる。汚れた魂が入った肉体は、汚れた人間になるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!