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「飲んでるか二人とも?」
「いや、俺たちまだ顔隠してるし。」
「ハハハ。それもそうだな。」
俺たちの組織の最後の一人。名前を『セラフィム』。
しかし、本名は……
「死神さんも、俺の国の者が失礼した。本当に申し訳ない。」
「まさか帝王までいるとはな。心底驚きだ。
結果として無事だったんだ。かまわないさ。」
アルベルト帝国、帝王『ユーリ=ルキ=アルベルト』。
正真正銘の帝王だ。
「ずいぶんあっさり許すんだな。」
「いや、帝王から直接謝罪があるとは思えなかったからな。」
「そうか。それはありがたい。」
この野郎は、どうやらこの世界の国々を潰したいらしく、自分の国も例外ではないらしい。
なんでかは知らないが。
「しかしベルや。この子の顔はかわいいのか?」
「しらねぇよ。帝王がこんな俗物でいいのかよ。」
「こまけぇことはいいんだよ。」
「これは国の将来が心配だ。」
それに顔なんて見てねぇよ。アスラがまだ隠してろって言ったんでね。
「はいはーい!!聞いて聞いて!!これから死神さんの名前の発表と素顔のお披露目会をしまーす!!」
「「「イエーーーーー!!」」」
「うるさいな。」
「多分うちのリーダーと帝王が一番うるさい。」
本当に一番まともであるはずの二人が一番うるさい。
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