二章

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 さて、あれから一週間がたった。  本当にいろいろ大変だった。 「む?アニスとは誰だ?私はアリスだが。」 「あ……いや、なんでもない。」 「……そうか。」  アニスは確実にあの時に俺が看取ったはずだ。  生きているはずがない。  その後、全員の自己紹介が終わった。  それぞれの名前は今は割愛する。  アスラも、うちの組織の金回りとかの説明をした。  基本的に自分で稼いだ分が自分の金になる。 「これは予想外に効くな……顔を見るたびに思い出す。」  正直、相当参っていた。  顔を見るたびに『あの日』の事を思い出す。と、言うのもある。  あるが、何より…… 「顔を見るたびに抱きしめたい衝動に駆られる……。」  つまりそういうことだ。  元バカップルの力だ。
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