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「『曽根の野郎を消す』じゃないのか?」
「護衛なら一千万で十分ですが、そういう内容なら桁が一つ増えますが大丈夫ですか?」
「ケッ。【死神】様も人の足元を見るんだな」
「こちらも商売なんでね。法を犯す分もらわないと割に合わないでしょう?」
「わかったよ。依頼は護衛のままでいい。元手もなく依頼しようものならどうなるかわからないからな」
さっきの職業斡旋のときを思い出してか、飯田が苦虫をかみつぶしたような顔になる
「では、契約成立ですね」
「ああ。それで早速だが働いてもらうぜ、【死神】さんよぉ」
カチャンと音を立ててカップを下皿に戻した飯田は再度こちらを睨み付ける
「俺たちは今からあの豚野郎をブチのめしに行く。あんたはその際の豚野郎からの反撃を防ぐ役だ。いいな?」
返事代わりに肩をすくめて返すと、飯田はボロボロのソファを立ち上がった
焦りと恐怖を隠しきれてない顔で無理やりニヤーと笑う
それはなかなか見苦しい姿だった
「内容は?」
俺が淡々と機械的に受け答えたのが、飯田には気に食わなかったらしく、少し不機嫌になる
「曽根はおそらく俺達を追いかけてくる。俺達はそれを迎え撃つつもりだが、やつは悔しいが俺達より強い。だから俺達を護衛し、助太刀してくれ」
「了解」
俺の返事を聞いた飯田たちは早速立ち上がった
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