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一方。
カゲトからオーロラを手に入れたと連絡を受けたナナは、雇い主へオーロラ入手の報告を行っていた。
「無事オーロラを入手出来たわ。
アンタの望み通りに、事を荒立て過ぎずにね。
え・・・いつそっちに来れるかって?
もう間も無くカゲトと合流するし、一時間以内にはそっちに行けると思うわ。
じゃあ後でね」
オーロラの入手が確実となったせいか、いつもは小言の多い雇い主も上機嫌だった。
「オモチャを手に入れたガキじゃあるまいし」
ナナは嘲笑を浮かべつつ、携帯の通話を切った。
雇い主の思惑通りに事は進んでいるが、それはナナの思惑通りでもあり、ここから先の展開について、両者の思惑が一致するかどうかは解らない。
ここから先については、雇い主の意向次第といったところだろう。
「ま。何がどうであれ。
アタシの考えを曲げる気は無いけどね」
冷たい笑みを浮かべ、胸でそう呟くナナは、カゲトとの合流ポイントへと向かった。
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