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「…さすが。プロは違うね」 「はは…」 皮肉とも取れる部長の言葉に、力尽きる栞さんはじめスタッフの方々。 「ご、ご希望に添えたようで…」 「ああ、もちろん」 「なんか、すみません…」 思わず謝ると、瞳を潤ませた栞さんが、あたしを見つめる。 いったいこの人が何をしたんだろう? 「謝る必要はないよ。自業自得だから」 「え?」 「あきちゃん!」 ──うわぁ…。 懇願する栞さんに対して部長が向けたのは、さっきと同じ心底楽しそうな、表情。 …これ絶対、まだ揺する気だ──!
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