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「嘘つきっ」
「いや、ホントに」
部長が上司って、すっかり忘れてるあたしは、感情のまま続ける。
「こ、こんなところに住むなんて…。部長、セレブだったんですか!?」
「…知り合いが、このホテルの持ち主なんだよ。俺は普通の部屋でよかったんだけど、こっちが空いてるからって」
「あたしはそんな知り合いいませんよ?!部屋、探さないんですか?」
「そんな暇ない」
た、確かに部長は激務で、休日返上で働いてるっていうけど…。
ホテルのスイートルームに住んでるなんて、羨ましすぎるし!
フラフラとソファに座り込むあたしの真横に、寄り添うように座る部長。
その近すぎる距離にも慣れちゃう位、部長と一緒に過ごしてるって、あたし…。
「優花が探してくれる?部屋」
「なぜ!?」
即答するあたしに、楽しそうに笑う部長。
待って待って、やっぱり怖い!
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