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「おい、ラニー」
ザラが声をかけると、ザラが最も頼りにしている兵士、ラニーが素早く寄ってきた。
「どうされましたか」
ザラが戦場の方を指差した。
「今すぐ攻撃を止め、あの黄色の髪のやつをここへ連れて来い。見えるか?逃げ惑う民衆の中に一人だけ黄色の髪がいるだろう。」
ラニーはザラの指す方向を見た後、ザラを驚き顔で見た。
今まで攻撃を途中で止めたことなど一度もないのだが、あまりにもザラがあっさりとそんなことを言うのでラニーは驚いてしまったのだ。
「…はっ。承知しました」
ラニーは命令を受け、迅速に動いた。
――全兵士に告ぐ!!!攻撃をやめー!!!
それからラニーはくるりと向きを変え、手元の兵士を呼んで、すぐに黄色頭のやつを捕らえるように命じた。
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