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「ナミル? 、、、、ナミル? 、、、そんな、、ナミル!! ナミル!・・・・・」
纓二はナミルの体を揺すった。
名前を呼んだ。
何度も、何度も、何度も。
「ナミル、冗談だよな? また、いつもみたいにからかっているんだよな? 眠ってるだけなんだよな?明日になれば、また、目を覚まして最高の紅茶を淹れてくれるんだろ?
シャルと約束したんだ、ナミル紅茶は世界一だから今度飲ませてあげるって、、、、ナミル?」
でも、
「・・・・・・・」
纓二の声にナミルは応えない。変わることのない笑みがだけがあった。
ーーーーーわかっていた。
纓二はこうなる可能性が高いとわかっていた。
しかし、奇跡を信じた。
魔法が奇跡を起こす。そう信じた。
「でも、結果はこれか」
昔は、魔法がなかったから助けられなかった。魔法があった今でもだめなのか。
これは、因果? それとも、運命?
この結果を避けるためにここまでやってきたのに。
どうして、こうなった。
地面を殴りつける。
血が出たとしても構うことはない。むしろ痛みを求めていたという方が正しい。
「主よ、雛罌粟という奴だけ逃げられてしまった。あとは、全員殺したが」
「そうか」
纓二はナミルの事を優しく抱えると、イリスの方をみる。
「纓二様、私は跡を追ったほうが? 」
「いや、その必要はない。今はまず、、、、、撤退する」
「そうじゃな」
「、、、、、わかりました」
跡を追う事を提案したユメだったが、纓二の言葉にそれ以上言うことはしない。
二人とも、纓二の表情を見ると何も言えなくなったからだ。
3人は結界の外へと向かった。
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