4、聖戦記念祭

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「エイミアは目標があっていいな。でも、帝国騎士になりたいんなら、どうしてクラス代表に立候補しなかったんだ?」 聖戦記念祭の優勝者への報酬に"騎士"階級への優先昇格がある。 帝国騎士を目指すには、聖十字魔法騎士団に入らないことには昇格も何もあったものではない。 そんなチャンスをエイミアは捨てたのだ。 「私も最初は立候補しようと思いました。けど、クラスには五代魔法貴族の面々が三人、それに、、、、時実君が転入してきたから、、、、」 「俺が、、、」 「時実君がクラスに入ってきた時の凌の顔はとても笑顔だった。そして、リドルと凌の争いをあんなに簡単に止めてみせた」 あんなのを見せられたら、私が出れるわけないよ。 とエイミアは続けた 「ちょっと待ってよエイミア。それじゃああなたは私のために立候補をやめたの」 今まで静かだった凌が話に割り込んできた。 「ううん、凌のためってわけでもないよ。実際私は、、たぶん、負けるのが怖かったんだと思う」
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