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そこには、黄金の鞘に収められた一本の洋剣があった。
「そんな、、、あれは、聖剣エクスカリバー、」
黄金に輝く鞘、豪華装飾
そして、異様なまでの魔力。
アーサー王伝説に登場する、神具。
イリスはその存在とこれから行われるであろうことに、本当の危機感を抱いた。
「イギリス帝国に伝わる、魔の命を奪う伝説の破魔の聖剣。此度のために、アン女王より借り受けた本物です。さあ、シャルロット様、この剣でその男に死を!」
シャルロットは、ゆっくりとその柄に手を伸ばす。
顔は笑い、震える手で、鞘から引き抜いた。
濃紺と黄金が幾何学模様を作り上げる刃が姿をあらわした。
「シャルロット様、この男は放っておいても先ほどのシャンパンの効果で死にます。もし死ななかったとしても、宗教会議にかけられた死罪は確定するのです。ここで殺したほうが、苦痛を覚えない分男にも良いかと」
シャルロットの耳元でアンドリューは呟いた。
まるで、悪魔の囀りのように。
そして、シャルロットの動きに変化がおこる。
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