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でも確かに…今も二人は繋がっている。
それは、世界のシステムに規定されたような莫大な力は秘めていなくとも…それより遙かに強い絆として…私と彼とを繋いでいる。
そう…私は信じたい。
誰もが、今宵、どのような経緯によるかは別として、何らかの動きがあり…そして、おそらくその結果、私たちが元の基盤世界へと帰還することになるであろうと…信じていた。
元々、異界送りにより自らの意図によらず…マモル殿の住む異世界へと飛ばされてきた私たちだ。身の回りの品などは少ない。その時が、いつ訪れようとも…皆、準備は整っていた。
だから
目を閉じていたのは、眠っていたからではない。
緋色の光の中で、私たちは…その時が訪れたことを知る。
この瞬間に、願わくば彼が寄り添っていてくれますように…と、心の奥底で湧き上がり溢れんとするこの思いを無理やりにねじ伏せ…一つ深呼吸した瞬間、私の覚悟を決めた。
たとえ離ればなれになろうとも。この衣服の袂に大事に忍ばせた…マモル殿からいただいた指輪。玩具の指輪だから安物だよ…と彼は笑ったが…それを手に握らせてくれたときのあの手の温もりを私は一生忘れない。
・・・
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