28人が本棚に入れています
本棚に追加
・・・ ・・・ ・・・
「あははははは。これは面白い。いや。本当に面白いことになってきたぞ。」
僕は、思わず子どものように好奇心に満ちあふれた無邪気な顔に満面の笑みを浮かべてしまった。全く似合わない…と周りから言われる黒い目隠し板(さんぐらす)をつけているんで、少しは表情を隠せたかな?…まぁ…隠せて無くても別に困らないけどね。
「やっぱり…第2象限の外苑荒野にはトンデモ無いモノが隠してあったんだな。わざわざ、より王城から離れた第3象限側にファーマスくんたちを幽閉したのは…アレの存在を隠しておきたかった…ってことだったんだね」
暗殺組織のボス…の一人…などという物騒な肩書きを持つ僕だけど、暗殺なんていう荒事には、実はあんまり興味がない。僕の隣には、いかにも…な目つきの凶悪そうな面相の男が座っている。その他にも老人から子ども?まで。様々な年齢、性別の者が十数名。共通点はいずれも黒い服に身を固めている…という点のみだ。
「ふん…8番目の国家は…我々の組織だと自認していたのだがな…」
「別に何番目でもいいわよ。…っていうか、私たちは国家なんて立派なものじゃないでしょ?」
「…そうじゃ。この転機に、どう動くのが我々の利益となるのか…それが問題じゃ」
「あたしゃ、政治には興味がないね。アンタたちに任せたよ」
合議制を採っているけど、誰も真剣に話し合おうという雰囲気じゃあ無いね。
・・・
最初のコメントを投稿しよう!