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『がうっ!』
私の襟首を掴んでいたのは…手ではなく…牙だったのね…。
っていうか…何?…この子ぉ~…か、か、可愛いぃぃいいいいい!!!
一瞬…あの凶悪な伝説の「狼」のように見えて心臓が止まりそうになったけど、よく見ると可愛らしい小さなワンコちゃん。
「あ…アナタが…私を助けてくれたの?」
『がふっ!』
「あ、ありがとね。…って、何だろう?…初めて会った気がしないわん?」
『がふっ!ぎゃふっ!』
この子の言っていることは分からないけれど、少なくとも私に懐いていることだけは間違いない。
「よし。とにかく、ここが何処か…あの村までいって確認しよう!」
私は、今、相棒になったばかりのワンコを連れて、燃え上がる村まで駆けていった。
・・・
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