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テキトーに入れた、今はやりの曲が大音量で流れてくる。
これで集中できる、と周平はデスクにむかい勉強をはじめた。
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あたりがすっかり真っ暗になるころ、広いダイニングルームには夕食の準備がされていた。
長いテーブルには何脚もの椅子が並べられているが、食事が用意されているのは、そのテーブルの端の二,三席だ。頭上にはシャンデリア。
準備が終わったのを見計らって、周平はいつも自分が座る席についた。
そして黙って目の前の食事を食べ始めた。
「こら、一人だけ先に食べないの」
背後から女性の声がする。
しかし、周平は黙々と食べ続ける。
「……全くこの子は」
言いながら、女性は周平の向かいの席に着いた。
周平の母である。
短かめの髪に上品なパーマを当て、上等なブラウスと淡い色のタイトスカートを身に着けている。化粧はばっちり、耳にはブランドもののアクセサリーが揺れている。
母のため息をしり目に、周平は食事を続けるも、ふいに咳が出た。
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