出逢い

6/8
前へ
/14ページ
次へ
10万円もしない子猫ちゃんが売れなかった。 「すぐに帰っちゃいましたね」と、店員さんに、言うと 「ブラウン系が欲しかったそうですよ」 …やっぱりお金持ちなのかな。 ホッとした気持ちと、どうしよう、運命だからお迎えしなくちゃ…という緊張感が、わたしの中でまぜこぜになる。 しばらく「どうしよう~」を、何度も言いながら、にゃんことにらめっこ。 ふと、猫種を思い出した。 確か、じゃがいもみたいな名前だったような…。 「メインクーンって言う種類で、最近すごく人気があるんですよ」と、店員さん。 「人気があって、この価格なのに、売れ残ってるんですね。」 「この子はあんまり愛想を振り撒かないから…。後、他の猫ちゃんと比べるとまた違うというか。」 やっぱりあんまり可愛くない方なんだ! 「凛々しい顔立ちなので、ショー向きだと思います。」 そ、そうかも。前向きに捉えよう。 相変わらず、「どうしよう~」と言いながら、子猫ちゃんとにらめっこするわたし。 あ☆いい事思いついた。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加