第1話 寝坊しました。

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「お兄ちゃん起きて~! 起きないとぉ……」 可愛らしい声で寝ている俺に何かが話しかけてくる。 声だけ聞くと『おや、これは何て言うエロゲ?』と思う人がいるかもしれないが、別に妹フラグは一切立たないから安心しろ。 何故なら俺にこんな可愛い性格の妹など居ないからだ。 「んだよ……、もう少しだけ……」 眼を瞑ったまま手を伸ばして、そこにある目覚まし時計のボタンを押す。 「ふぅ、お休み……」 再び眠りに入ろうとした。したんだが、ふと気づく。 俺の部屋に妹ボイスの目覚まし時計なんてあったのだろうか、と。 いや、無い。 なら一体これは……?
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