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表現の間違いではない。実際に滑り込んできたのだ。
俺が軽めに走っている真横から、「ちょっとキミ止まってー!」という叫びとともに目の前に何か大きなものが跳んできた。
それは物凄い勢いで地面にぶつかりそのまま数メートル先まで滑り、止まった。
そして俺に向かって震える手を向ける。
その手には、
『ストップ』と書かれていた。
これ、こんな事が起きるのを予期して書いていたのかと思うと、身体をはったストップはとても効果があったよ、と言ってやりたい。
しかしスーツを叩き立ち上がったそいつを見て、俺は何も言えなくなった。
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