0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
彼とはそれから3ヶ月ほどして、やっぱり「する」関係になった。
今までの彼氏たちと違って、初めて「する」のはこんなに気持ちがいいことなんだと思った。
ふと、声を殺しながら喘ぐ母のことを思い出した。
はじめのうちはとってもうまくいっているように思っていたのだが、「やりたいことがある」と言って彼はスーパーの倉庫係をやめ、そして私の前からもあっさりと消えてしまった。
初めて喪失感というものを味わった。
胸が苦しくて張り裂けそうだった。
何日も泣いた。
そしてようやく涙が枯れた頃、私はなんだかどうでもいいような気持ちになって学校をやめた。
美穂ちゃんとさやかちゃんとはそれ以来連絡も取っていない。
何日も家でぐだぐだと過ごしていたらある日父が部屋に怒鳴り込んできて出て行けと追い出されてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!