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「ってことがあったんだよ」
日は大きく傾き、光輝く太陽は茜色となり西へと沈んでいく。
時刻は夕方、とある県のとある学校、から程近い道路。
「あれってなんでかわかるか?」
大地には思い思いの格好で道を進む影が三つ。
帰宅途中か、はたまた寄り道の途中か。
丁度三角形を描くように道を歩く彼ら。
先頭を歩く少年――髪型等の要因から天パと呼ばれる少年が振り返りながら問う。
「そんなの決まってるだろうに」
彼の問いに応えたのは目元が隠れるような前髪をした少年。便宜上前髪と名付ける。
「デレさせてなかったからだよ!」
「両替機に好感度があってたまるか!?」
前髪のボケとも本気ともとれない言葉にすかさずツッコム天パ。
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