―弐―

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土方の案内で食糧を分けてくれそうな家に着いた銀時達。 「随分広い家だな」 「すいませーん!!誰かおりますろー?」 土方は中に入って行く。 「あ、待てよ土方!勝手に人ん家に「俺の家」…へ?」 「俺の実家だよ」 「オメェの実家だったのか、ここ」 庭に向かいながら高杉が言う。 土方は家の中に上がった。 暫くして、土方が女性と男性と一緒に出てきた。 「話は聞きました。できる限り食糧を差し上げます。…愚弟に馬で運ばせます」 「お前、それでいいな?」 「…はい。姉さん、兄さん」 ガシャン 音がする方に、中年の女性がいた。土方を見て驚愕している。 「何しに来たの。この出来損ない」 「お義母様!」 鋭い声が飛んできた。 「客人の前で何をしているのです!」 「鬼が…」 「頼子さん、治郎さん。お義母様をお願いします」 頼子と治郎という人は母親であろう人を連れて家の奥に行った。 「十四郎。ごめんなさい」 「なんで、君枝さんが謝るんだ?」
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