第一章 始まりの時

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第一章 始まりの時

サアァァァァァァ…… ―――目が覚めたら、雨のなか…… なんでこんなところに……? ここはどこ…? おれは誰…? 人影が近づいてくる…… スッ と、手が差し出された 上を見る …女の人…? 優しい笑みの表情が妙に懐かしく感じる 「君、名前は?」 首を横に振った 差し出された手が、だんだん近づいてきて、頬に触れる 「冷たいね」 頬を撫でる手が温かい…… 次第に、視界がボヤけてきた。気がづいたら、頬を生暖かいものが伝っていく。 ―涙だ… ふいに優しい声が言う 「おいで」 また、手が差し出される。 戸惑うことなく、手をとる。 女の人は ニッコリ微笑み おれを抱き寄せる。 …温かい…… そのまま意識が遠のいていった――…  image=66914841.jpg
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