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「あの…あくまでもここ仕事場ですよね?」
「んーそうよ?」
タバコに火をつけた早乙女さんは、セットに腰掛けた。
「私たち皆大雑把だから片付けも下手くそだから使われたセットは綺麗なまま残らないのよねー…」
はらっと落ちたタバコの灰。
「ちょっと!!」
「なに!?」
大きな声に驚いたのか跳ねのいた早乙女さんの手からタバコが落ちた。
チリチリと音と共にセットに敷かれた布が音を立てて燃え始めるのは一瞬だった。
「え!嘘!」
慌てる早乙女に、私は食べカスを通り消火器を手にとった。
それより先に動いたのは火災報知機。
天井から雨のように降り注ぐ水。
火が消えてもなお弱くきれの悪い水が私たちを濡らした。
「最悪……」
濡れた髪の毛をかきあげて、持ってきたゴミ袋にゴミを突っ込んだ。
「なんだ…これ。」
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