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「早くはいれ。」
3人の沈黙を破ったのは、キャミソール一枚で入ってきた早乙女さんだった。
「お前な……」
呆れた南さんの声と同時に悲鳴のような声をあげたのは三越さん。
「な、な、な、さ、早乙女さん!」
「あら。ごめんなさい。」
かけてあったジャケットを見にまとった早乙女さんを見て、皆が一息。
「邪魔だ三越。」
蹴りいれられた三越さんのあとから大石さんが何食わぬ顔で私の隣に座った。
「ミサキ。」
南さんの声と共に立ち上がったミサキと呼ばれた女の人は手帳を開けた。
「新しい仕事です。A社が広告の作成を要求してきました。」
「その言い方やめろって言ってんだろ。」
三越さんが突っ込むのを見下すように見てからまた手帳に視線を戻したミサキさんは、また口を開けた。
「新しい宝石ジュエリーだそうです。前に他者で作っていた広告がやはり気に入らなかった様で明後日までに…」
明後日と言う言葉に全員の目の色が変わった。
「社長は?」
「えー、いつも通りオーディション形式でやるそうで南班、小林班、三嶋班を含め5班が参加です。」
「はぁ。あのバカ社長め。」
南さんが、眺めの前髪を後ろにかき分け、立ち上がった。
「麻琴、三越は、モデルの確保だ。」
「はい。」
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