吉日。

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締め切りは明日。 目が覚めると皆アトリエで寝転がっていた。 気がつけば私も。その傍南さん1人壁に持たれて、ジッとセットを見つめていた。 「南さん……?」 「あ、あぁ起きたか。」 私に気がついた南さんは、セットに近づく。 「あの…どこか気になることでも…?」 「いや……なんか…差し色が欲しいなって…」 セットには昨日した撮影のままの姿が残っている。 真っ白な羽毛の中に今はしまってある透き通る少しブルーがかったジュエリーがおかれる。 その羽毛には色白の香織さんが寝ころがる。 「あ…じゃあ………」 奥の物置小屋で見た青の押し花。 綺麗に見える様に配置する私を顎に手を当ててまじまじと見る南さん。
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