危機。

3/11
134人が本棚に入れています
本棚に追加
/165ページ
「別に、なんとも思わねえから。」 ほらっと渡されたのは暖かいお茶。 「着替え……」 私の言葉に、ニヤッと笑う南さん 「誰かさんが吐いて大変だったんだぞ?」 「へ!?うそ!すみませ…」 「嘘。」 ドアの向こうに消えた南さんに呆然としてしまった。 「お、おはようございます。」 「薬。飲め。」 机の上におかれた薬と水を飲んで少しすると頭痛が引いた。 「今何時でしょうか………」 携帯も鞄も何処にあるか分からない。 「10:30」 短い答えがキッチンの方から帰ってきた。 「なんか食うか?」 「い、いえ!滅相もない!」 「……………いいや。適当に作る。」 顔を出して私を睨んでから、また南さんはキッチンに戻った。 それから、南さんが出してくれたパスタを食べて、会話もなく時間がすぎた。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!