厄日。

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ラウンジをあとにし、隣のガラス張りの入るのも恐れ多いオフィスには社員一人々のデスクがおかれている。 そこにも社員の姿はどこにもない。 「あれ……間違えた?」 「間違ってねえよ。」 振り返ったそこには、珈琲を片手に壁に持たれる1人の男の人。 「へ?」 「挨拶もないのか?」 「あ、お、おはようございま!」 「うちの会社は8:30出勤だけど。」 腕につけてある時計を確認すれば今は7:30。 1時間も早くきてしまった……。 「まあいい。先に社長のところだ。」 「え?え?」 ゴミ箱に投げ捨てられた珈琲のカップ。 「あ、あの!」 「あ?」 「ど、どちらさまでしょうか…」 「………知らない方が楽しいだろ?」 は…はいいいいいい!? 少し長めの髪の毛から覗くのは茶色い瞳。 「ほら。」 押されて入ったのは社長室。
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